第3章『使い魔の意義』

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「「~~~~ッ!?!!!」」 二人は覗いた瞬間に硬直し、声にならない叫びを上げてサキを見た。 「あ、あはは~…あの屍(バカ)は私の相棒で生徒会のメンバーなんだけど…」 「待てぇ!?屍と書いてバカと読んだなサキさん!?」 サキが苦笑いしながら説明しようとしたが、部屋からボロボロの制服で体中キズだらけの男が出てきた事によって中断された。 「馬鹿は黙って死んでなさい!『風掌底(フウショウテイ)』!」 「ぐぼるぁぁぁ!?」 だがサキは男を風を纏わせた掌底で吹き飛ばし、部屋の扉を閉めた。 「ちょっとあのバカには反省してもらわなきゃいけない理由があったから虐め…もとい説教してたの」 ((明らかに今虐めって言ったよ!)) ラルフ達はサキに軽く恐怖を覚えながら、引きつった笑みを浮かべていたが、不意にハイネがいないことに気づく。 「あれ?ハイネは?」 フィンは不思議そうに言い、サキは首を傾げている。 「ハイネって…さっき部屋の中に入っていった子?」 「「え?」」 「さっき私がバカを吹き飛ばした時にスッと入っていったわよ」 サキは至って普通に話しているが、ラルフ達はあれ、と思った。 ハイネが部屋に入ったことにサキ以外気付けなかったからだ。いくらサキの容赦ない攻撃に視線が釘付けになっていても、普通は自分たちの前を通られたら気づく筈だからだ。
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