第4章『一つの涙と小さな覚悟』

4/19

3362人が本棚に入れています
本棚に追加
/202ページ
「あ、俺は新任教師のアラン=フィール。これでもSランクだ」 アランはミーシャ達(ハイネを除く)が誰だコイツ?、といった表情をしていたので、自己紹介をし、ギルドカードを見せた。 「お前たちをユグノー森林の入り口まで連れていくのが、俺の役目だ。 とりあえず今から転移するから寄れ」 「アラン先生は転移使えるんですか!?」 フィンは驚くように尋ねるが、アランはあぁ、とだけ答えると床に転移陣を展開し、ハイネ達と共に消えた。 「…着いたぞ。ここがユグノー森林だ」 文字通り一瞬で移動を終えた七人はユグノー森林の前に現れた。 「すげぇ…」 「想像以上だ…」 「俺はここまでだから、無事にトロル倒したら体の一部か何かを持ってここに戻って来い俺はここにいるからな」 フィンとミーシャが目の前の広大な森林に感嘆の声を洩らし森に見とれていたが、アランの言葉に気を引き締めて頷き、全員で森林に歩いていった。 「ハイネ…何か嫌な予感がしやがるから気をつけろよ…」 「わかりました…」 アランはハイネとすれ違う瞬間にそんなことを囁き、ハイネは苦笑して歩いていった。
/202ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3362人が本棚に入れています
本棚に追加