第4章『一つの涙と小さな覚悟』

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(…リューディア、皆の容態は?) (問題ないわ…少し出血が多かったけど、命に別状はない) 「(そうか)…帰るぞ」 ハイネは一言呟くと森の入り口に向かって歩いていき、リューディアはもう一度五人に異状がないか確認した後、自分の空間に帰った。 「なにがあった?」 ハイネが森の入り口に着いた瞬間アランがハイネに詰め寄るが、次のハイネの言葉に固まる。 「ガルンが現れました。それも2体」 「なっ!?それは本当か!?」 「はい。少々厄介な事になりそうです… とりあえず学園に転移を」 「あ…あぁ」 ハイネは淡々と話し、アランはそれに少し動揺しながらも転移を発動し、二人とミーシャ達五人はその場から姿を消した。 「…見つけた…ハイネ……」 ハイネ達の居なくなった森の中、両目に包帯をし、短い白髪を無造作にした少女が木の上で妖しく微笑んでいた。
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