第5章『最強の力と闇の脈動』

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本部に転移してきたハイネはいつの間にか純白のローブを身に纏っており、急いでライアンのいる部屋へ向かう。 「失礼します」 ハイネは部屋の前に辿り着くと扉をノックしてから開く。 「遅かったな《黒白》」 そこには《氷海》、アランが深蒼のローブを纏って立っていた。 「《氷海》から話は聞いておる。行くことを許可する」 ライアンはいつものように柔らかい笑みを浮かべており、ハイネを見て言った。 「《氷海》さんは万が一の時の為に学園をお願いします」 「おいおい、いくらお前でもあの数は無茶じゃねぇか?」 「問題ありません。少し本気をだしますから」 アランは呆れたように言うが、ハイネは力強く微笑むと、本部を後にした。 「リューディア!」 本部から転移で魔獣が大量出現した地点の上空へ現れたハイネはリューディアを呼び出した。 「どうしたの?」 「今、下で交戦している人の人数を数えてくれ」 「わかったわ…」 「よし……我を縛る百の鎖…解けろ…【魔力制御第50位封印解除】」 ハイネはリューディアに指示を出しながら自身にかけた魔力封印を解く。ハイネの封印は数字が小さければ小さいほど強力なもので、魔力制御の封印だけでも100の封印を施している。 そして開放したハイネの魔力はリューディアの封印を解いた時(上から二番目に強い封印)には及ばないが、周りの空気を震わせている。
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