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「…ハイネ、下にいる人族は約200人。そのうち一際強いのが4人いるわ」
「そうか…ならリューディアは下に降りた後その4人以外の援護を。俺は全力で叩き潰す」
リューディアの言葉にハイネは満足したように返し、瞬時に姿を消した。
ハイネが空中に転移した頃、地上では魔獣の大群に苦戦を強いられていた。
魔獣の大半は《グリズリッド》(熊のような魔獣)のような、Cランクや、Bランクの魔獣で構成されており、Aランクのガルンなど数匹程度いるだけなのだが、400万を超える大群は確実にギルド隊員の体力を削る。
「怪我人は速やかにギルドに帰還しろ!!まだ戦える者は俺に続けェ!!」
そう叫んだのはギルドマスター、ロイ。彼は戦場に転移した瞬間から己の武器である氷と風属性の大剣を振るい、十数分たった今も順調に無傷で魔獣を倒し続けている。
「ハァ!」
そして彼はギルド隊員に的確に指示を与えながらも巧みにジークフリートを操り、背後の魔獣を数十匹纏めて斬り払う。
彼の放つ斬撃は風を纏っているため、普段の数倍も切れ味が上がっているため、魔獣は一撃で両断されている。
(チッ!…明らかに数が多すぎる…まだ30万程しか減っていない…)
ロイは内心舌打ちしながらも魔獣を次々と斬り伏せ、時には魔術も混ぜながら魔獣を圧倒する。
「…凄まじい数ですね…」
「あァ…だりぃことこの上ない多さだ…」
そう愚痴を溢しながら武器を振るっているのはギルドSSランクに位置する女と男。
「アリサぁ、油断すんなよぉ…」
「わかってますよデニスさん!」
二人は共に長剣を持ち、剣に雷を纏わせながら戦っている。
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