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「…《黒白の調停者》…やはり最強の名は伊達ではないか…」
ロイの視線の先ではハイネが次々と、双剣の一振りだけで数十、数百の魔獣を滅していく様子を自身もジークフリートで魔獣を倒しながら見ていた。
「待ってろ…絶対にXまでたどり着いてやる…」
その眼は爛々と輝いており、溢れ出る魔力は猛々しくその大きさを僅かにだが増やしていく。
「まさかあんな伝説のような人が増援に来てくださるなんて…」
「ヒュウ!最ッ高にクールな登場じゃねぇか!」
アリサとデニスも驚きながらも眼を輝かせ、先ほどよりも軽い足取りで魔獣を滅していく。
「…あれが…最強…」
ナヤトラはハイネに憧れにも似た視線を送りながら魔獣を斬り伏せる。
「リューディア!」
「何?」
「さっきの四人以外の人間を学園に強制転移してくれ。間違えて戻ってこないように暫くの魔力封印も忘れるな…『魔力制御第30位封印解除』」
更にハイネを覆う魔力は増え、魔獣はハイネに近づくことすら困難になっていた。
「30秒でいいわ」
リューディアもそう答えると自身の周りに結界を形成し、地に手をついて集中する。
「よし…」
ハイネはそれを横目で確認するとロイ達四人の前に再び現れる。
「皆さん。少し此方へ」
ハイネはそう言いながらロイ達の周りの魔獣を双銃に変化させた天地創世で消し去る。
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