第5章『最強の力と闇の脈動』

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「…ッ!!」 ロイ達は思わず息を呑む。 「神級に至るには3つ程の条件があります…」 ハイネは上げていた右手を振り下ろす。 「一つは魔を扱う覚悟…」 ハイネの腕が下ろされた瞬間、頭上に出現した"100万"の氷の剣(ツルギ)が魔獣に襲い掛かる。 「二つ目は、強大な力を扱うに足りる魔力、そして強靭な精神力…」 100万に及ぶ氷の刃は一本一本の威力こそ中級程度の威力だが、被弾した魔獣は貫かれ、たとえ防御してもその箇所が凍りつき、次の剣に貫かれる。 「三つ目は… 命の重みを知ること…」 ハイネは既に屍となった魔獣に静かに黙祷を捧げると、天地創世を消し、結界も解除した。 「神級魔術、法術は一般的には知られていません。使えるものが極少数だからと言うのもあるのですが…今の時代には命を粗末に扱う者が多すぎる…貴方達もいづれ、選択を迫られる…道を踏み外さなければ貴方達はもっと上にいける」 ハイネはそう言うと転移で姿を消した。 「《黒白》…貴方はどんな経験をして最強となったんだ…」 返答の無い問いを空中に投げ、ロイ達四人は無言でギルドに帰っていった。
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