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アランが自身の背後に氷の壁を出現させた瞬間、氷壁が粉々に砕け散る。
「…あらあら…少しは成長したようね…でも…」
いつの間にかアランの背後に回っていた少女は闘技場に目を向ける。
「!?…まさか!」
アランは何かに気づいたように、少女に向かって短剣を投げつけるが、少女は姿を消し、闘技場の結界に触れる。
「…『ブレイク』」
瞬間、教員数十人で張った結界がガラスが割れるようなパキィンという音と共に粉々に砕け散った。
「…あなた達に防げるかしら?
『ロックブラスト』」
少女の手のひらから灰色の光が放たれる。
「キャアアア!?」
それは一人の女生徒に向かって飛び、女生徒の甲高い悲鳴が闘技場に響く。
「……ッッ!!」
灰色の光は女生徒に直撃し、女生徒の姿が見えなくなる。
「アハハッ!当たっちゃったのね~」
少女は楽しそうに笑うと近くの教員を見る。
「ヒッ!!」
教員はその殺気に小さく悲鳴を上げると少女に向かって魔術を放とうとする。
「ダメよ~。あんなふうになりたく無かったらじっとしてなさい~」
だが少女は再び姿を消して教員の後ろに現れると先ほど灰色の光が当たった女生徒を指差す。
「なっ!?」
女生徒は"石になっており"、ピクリとも動かない。
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