3362人が本棚に入れています
本棚に追加
「貴方もなってみる…?」
少女は身の毛もよだつ様な殺気を放ちながら教員に触れようとするが、後方から殺気を感じ、その場を離れる。
「(ハイネがいたらぜってぇ大丈夫なんだがな…)…あんまり調子に乗ンなよてめぇ…」
アランは静かに殺気を放ちながら少女に歩み寄る。
「…来い、エリン四秘宝が一つ…魔槍!」
アランの詠唱の終わりと共に、アランの目の前に長方形の氷塊が現れる。
「…Sacred treasures(神器)…open(開放)」
そしてアランが言葉を紡ぐと氷がパキパキと音を立てて剥がれ、穂先が枝のように5つに分かれている白銀の槍が姿を現した。
「…大丈夫ですか!!」
アランがブリューナクを掴み取った瞬間ハイネが空から降り立った。
「おせぇよ」
「すみません…」
アランの機嫌が悪そうな声にハイネは苦笑しながら返し、少女を睨む。
「やはり貴女でしたか…」
「その言い方は私だと知っていたみたいね」
「忘れるわけがないじゃないですか…。貴女は…貴女達は……」
ハイネは拳を握りしめ、何かに耐えるようにフードの下の顔を歪める。
最初のコメントを投稿しよう!