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そんなある日、僕は真奈美から学校近くの公園に呼ばれた。
「貸した本読んだ?あんな風になれないかな。離れることは分かってるけど付き合って欲しいの。」
白い息とともに聞こえてくる澄んだ声。
しんしんと降る雪。
僕は離れても付き合えるか自信がない。
沈黙、白い雪はそんな二人に遠慮することなく降り続ける。
「困らせてごめん。離れるの分かってて付き合えないよね。」
じゃあまた明日。
そう言うと真奈美は帰っていく。
頬には涙のあとが光る。
沈黙、しんしんと降る雪。
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