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―――…ピンポーン
―――…ピンポーン
夜なのにも関わらず、鳴り続けるチャイム。近所迷惑なんですが。
そう思ってる間にも楓の唇はどんどん近づいてきて…。私の頭の中では悪魔と天使が口論を始めた。
悪魔『このままキスしちまえよ』
天使『ダメよっ!やめてっ』
悪魔『1回も2回も同じだろっ』
天使『今の楓は何か変よ!』
悪魔『変じゃねー。男だからな』
天使『四葉ダメ!逃げてっ』
私は決意して拳を握った。
「どけって言ってんだろーっ!!」
―――…バチーン
思い切り楓の頬を叩いた。思いの外力が入りすぎて楓は軽々と吹っ飛んだ。
『四葉、いるー?………って、アンタ達何かしてたの?床で』
鍵をかけてなかったドアを開けて、床に寝転んでる私達を見て姫が言った。
後ろにはたつる君がいる。チャイムを鳴らしてたのはこの2人か。
『もしかして……』
「や…!楓がなんか変で!」
私は起き上がりながら首を左右に振って否定した。
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