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『四葉、見過ぎ…。俺、今めっちゃ恥ずかしいんだから』
そう言った楓をよくよく見ると少し赤いような気がする。
「か、楓もドキドキしてる?」
手を繋いでない方の手で楓の頬を触った。その瞬間楓の肩が少し上がった。
あぁ、今が冬なら寒いって言いながら抱きつけるのに…なんて出来もしない事を考えてた。
ふと楓の照れたような泣きそうな何とも言えない顔が目に入って、私は急に恥ずかしくなった。
「あ、…頬っぺた触ってもドキドキしてるか分からないよね」
そう言って、頬から手を離そうとした。
―――…ぐいっ
『こうすれば分かる?』
出会った日と同じように楓は私の手を掴み、自分の胸へと導いた。
手から伝わってくる心臓の音。
だけど、早い方なのかどうなのかよく分からなかった。
『………四葉』
だって、不意に塞がれた唇の方に神経が集中してしまったから…。
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