誕生日パーティー

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「…そろそろ帰ろっか」 冷静になり、キスしたのを周りの人に見られたかと思うと急にいても立ってもいられなくなった。 この周りのカップルのいちゃつき具合に比べたら私達なんて可愛いもんなんだろうけど。 『うん、そうだね』 そう言って、楓は私に背を向けて階段の方を向いたかと思うといきなり振り返り"い、行こっ!"と私の手を握った。 強い力で引っ張られる。 「…手、震えてるよ?」 階段をゆっくり下りる楓に話し掛けた。 『う…うるさいっ』 「誰にうるさいって言ってんの」 『…ごめんなさい』 あ、また犬になった。
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