誕生日パーティー

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『俺が犬なら四葉は猫だね』 自信満々に楓が言う。 「何で猫?」 私は軽く眉間にしわを寄せた。 『ふらふら寄ってきたかと思ったら、ふらふら離れていったりして……目が離せない』 繋いだ手にまた力が入り、ドキッと心臓が跳ねる。ドキドキをまぎらわせる為に私は次の言葉を探した。 「…気分屋って事?」 『いい意味でね』 「楓は人懐こすぎるから詐欺師に気を付けなきゃね」 "大丈夫だしっ!"と鼻息を荒くして言う楓を見て私はクスッと笑った。 車に乗り込み、私の家を目指す。 車の中で何を話す訳でもなく、だけど沈黙は嫌じゃなかった。むしろ心地いいような感じがした。
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