花火大会

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「…だいし君が楓に毎朝女の子からメール来てるって言ったから、それで…」 聞こえるか聞こえないか、それくらい小さな声で私は言った。 『それで?四葉は信じたんだ?』 悲しそうな弱々しい声が耳に届いた。……胸が締め付けられた。 「だって!だいし君が……」 『さっきからだいし、だいしって……!今日初めて会った奴の事を信じるんだ?俺よりだいしが言った事を信じるんだ?』 「ち、違うよ…っ!」 『違わないじゃん!』 れだけ言うと、楓は近くにあった看板を蹴った。 バンッと大きい音がして、思わず肩が上がった。 楓はそのまま歩いて行った。 私は追い掛けられず、その場に立ち尽くしていた。
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