238人が本棚に入れています
本棚に追加
/326ページ
「だいし君なんてどーでもいいから!何回言わせれば気が済むんだよ!ただ楓の幼なじみだから仲良くしようとしただけじゃん!!分かるっ!?」
『あっ、ハイ…』
楓がびくびくしながら返事をする。だけど、私は止まらない。
「今日だって楽しみにしてたんだから!なのに他に女の影があるって分かったら落ち込むじゃん!!分かる!?て言うか、分かれっ!!」
『ごっ、ごめんなさい…』
「私は何回も同じ事を聞かれるのがだいっっ嫌いなんだよっ!!あぁ?分かったのかよ!返事はっ!?」
『はっ、ハイっ!!』
「今日だってね!楓のれ、連絡先聞こうと思ってどうやって聞こうかって………」
そこまで言って私の声は小さくなった。
『俺の、連絡先?』
きょとんとする楓。
私は楓から手を離し、助手席のドア側に張りついた。
勢いで言っちゃったけど、今更恥ずかしくなってきた。
『……連絡先交換してなかったんだっけ?』
「してねーよっ!!」
楓のとぼけぶりに思わずツッコミを入れてしまった…。
『あ、ごめんなさい…。なんか四葉とはいつも繋がってるような気がしたから』
そう言いながら楓は頭を掻いた。
私はと言うと、ゆでダコみたいに真っ赤になってしまった。
最初のコメントを投稿しよう!