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「めでたし、めでたし」
『で?結局分からなかったの?』
姫がすっごくダルそうに聞いてきた。片手にタバコ持って。
「うん!内緒だって。可愛いよね~。ぐへへ」
あの夜を思い出し、ニヤニヤしてしまう。好きな色とか嫌いな物とか色々聞いちゃったもんね!
私は今にもとろけだしそうだ。
『じゃあさーそろそろ夕食時だし、楓の会社で待ち伏せして四人でご飯食べよー!』
たつる君がいきなり拳を突き上げて立ち上がり、そう言った。
「待ち伏せっ!?大丈夫なの?」
『会社の中に入る訳じゃないから大丈夫。駐車場で待とう』
楓の会社…あ、楓はサラリーマンです。だから、誕生日ネクタイあげたの。
私達はすぐに用意をして、たつる君の無駄にでかい車に乗り込んだ。
『無駄にでかいって酷くない!?』
「いいから、前を向いて運転!」
たつる君は納得できないような顔をしながら、運転して楓の会社に向かった。
無事に会社に着き、定時まで後、十分ってところかな。
楓のスーツ姿早く見たいなぁ~。
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