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『あーぁ』
たつる君が残念そうに肩を落とし"俺もそんだけ姫にアピールされたーい"と言ったのが聞こえた。
姫はと言うと聞こえたはずなのに知らんぷりしながら、店員さんに追加注文していた。
結局この二人もどうなんだか。
て言うか…
「楓さ、飲むペース早すぎじゃない?」
まだ居酒屋に来て、一時間も経ってないのに顔真っ赤なんだけど。
『え…そう?』
そう首をかしげる楓はなんかちょっといつもより可愛い感じ。
完全な酔っ払いだわ。
「ちょっと大丈夫?」
私が楓の肩に手を置き、こっちを向かせようとした。
『!…だ、大丈夫』
「??」
なんか…楓が変。
こっち見ようとしないし、いつもより挙動不審。
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