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「挙動不審」
『きょどっ…!?』
楓は自分の体を上から下まで見回した。格好が変とかじゃないんだけど…。
私はそう思いながら、おろおろする楓をつまみにビールを飲み干した。
『四葉、さぁ』
それは私がビールから焼酎に切り替えて、ペースが上がってきた時だった。
「ん?何?」
『……やっぱりいいデス』
「何よ、言ってよ」
『四葉怒りっぽいからやっぱりいいやぁ』
「誰が怒りっぽいって?」
睨む私、怯える楓。
まるでヘビに睨まれたカエルみたいだってたつる君が言った。
「で、何!?」
たつる君が頼んだえのきのベーコン巻きを横取りして、楓に聞きなおした。
『え…いや、俺的には嬉しいと言うか嫌と言うか…』
楓が訳の分からない事を言ってる時、たつる君が泣き泣きもう一皿ベーコン巻きを頼んだ。
そんなに食べたかったんだぁ。私は奪ったベーコン巻きをたつる君に返した。
と同時に店員さんがベーコン巻きを持ってきた。二皿のベーコン巻きにたつる君は困っていた。
楓の方を見ると顔を真っ赤にして慌てて焼酎をごくり。
ホントペース早いんだけど…大丈夫かな?
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