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いじけムードの私をよそに楓は水を飲み干し、一息ついてる。
今更だけど普通にストロー使わず飲めたんじゃないの?え?突っ込むなって?
『美味しかった…………ん?え、…ココドコ?』
コップを置き、辺りをキョロキョロと見回してる。
「私の家」
『へぇ~四葉の……ってえぇ!?』
て言うか、気付くの遅っ!!
『え……俺、何で?』
楓が居酒屋で酔い潰れ、仕方なく私の家に連れてきた事を話した。
"仕方なくっ!!"ってところを強調しながらね。
『そ、そうなんだ…。ゴメン、迷惑かけました。お邪魔しました』
待っていた言葉と違う言葉を言われ、驚いてる私をよそに楓はベッドからおりようとした。
「ちょっ待って!?どこ行くの!?」
慌てて楓の服を掴む。
『どこって家帰るけど…』
えっ!?帰る!?そんなふらふらで?
楓は私の手から服を外し、玄関の方へ歩いて行こうとする。
待って、待って!帰ってほしいから言った訳じゃないんだよ…!
"泊まってもいいの?"って照れながら言う楓を想像してたのに。
私はもっと一緒にいたいのに…。楓は違うの?
そんな私の気持ちも知らず楓は帰ろうとしてる。
ど、どうにかしなきゃ!
「ま、待てコラァァァ!!!!」
『どわっ!!!!』
私は思い切り後ろから楓にケリをくらわせた。変な声をあげて楓は倒れた。
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