ただ好きなだけ。

ロリコン男とアンドロイド

　
田中は、たすくの言葉を遮って、興奮気味に言った。

｢機械なんです！アンドロイド、って聞いた事ないですか？｣

｢機械ぃ？そりゃ、もっとダメだ。俺は人間より機械の方が苦手だ。｣

邪魔なハエを払うように手を振るたすくに、田中はすがりつくように食いつく。

｢大丈夫です！メンテナンスは自動でできるし、食事もいらない。太陽光発電で充電も不要！今なら１ヶ月お試し期間で無料で貸し出ししてるんです！
便利ですよ！食事も洗濯も、何でもOKです！｣

あいにく俺は、怪しい通販や商品販売なんかの詐欺の類(たぐい)には引っかかった事がない。根っから疑り深い性格なのだ。

｢悪いが、｣

たすくが言い終わる前に、また田中はすがりついた。しかし、今度は本当に跪(ひざまず)いて、たすくの足にすがりついたのだ。