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聞こえてきた声は、なくしてしまったあの人のもので。今までベッドに横たわっていた体を跳ね起こし、ハロに向き合った。
「帰ってきたら、地上に降りよう。二人で休暇取って、綺麗な景色でも見に行こう。…そうだな、アイルランド、俺の故郷なら案内してやれる。なあティエリア。宇宙ばっかりなお前に、地球の良さを教えてやりたいんだ。戦争ばかりじゃなく、穏やかな時間や、綺麗な物を。…もう、行かなきゃならねえ。お前は行かせたくなかったんだろうが、俺は行かなきゃならねえんだ。…ティエリア。俺は生きるよ。」
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