きっかけ。

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「亜紀遅~い!!」 ハッと我に返って急いで図書室に戻ってくると、みんなは声を揃えてそう言った。 「ごめんね…」 私は謝りながらイスをひく。 「何かあったの?」 美怜が私の顔を覗き込みながら言った。 「う…ううんっ!!筆箱が見つからなくてさ…」 私はとっさにそう言っていた。 …あれ?私、何で本当のことを言わないんだろう…。 …どうして??? 「そうなの?あってよかったねぇ~」 美怜が言った言葉は私の耳には入らず、空気中に消えた。
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