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私たちがグループになって、気がつけばもう1ヶ月がたっていた。
私たちがさっきみたいに美怜と紫音くんをからかい初めたのはつい最近で、
千秋が紫音(しおん)くんの目線に気づいたのがきっかけ。
「美怜っ!!紫音くん、なんか美怜見てるよ」
紫音くん…?
私もチラッと後ろを振り向くと、その澄んだ目に引きつけられるように目が合ってしまった。
わゎゎっ!
目があっちゃったよ!!
…でも、ホントだ。
紫音くん、確かにこっち見てる。
「好きなんじゃないの?美怜のこと」
結衣が何気なく呟くと、美怜は顔を真っ赤にして言い返した。
「違うでしょ!!」
その美怜の反応がかわいくて、私たちは美怜をおもしろ半分でからかい続けた。
美怜はかわいいから、本当に紫音くんと付き合ったらいいのに…、という
私たちの密かな願いもこめて。
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