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しっかりと校門に仁王立ち。 強い風が美咲にぶつかる。 「ここが……桜校」 広い敷地に大きな学校。校門前の商店街大通りすら学校の敷地に思えてくる。 新しい綺麗な見た目とその大きさに圧倒される美咲。 少し入ったところの大きな掲示板に人が集まっている。 続々と美咲の横を合格者であろう人がその集まりに向かって歩く。 見れば服装は様々。桜校は制服自由なのだ。それも人気の一つだろう。 人々は二人組ではしゃいだりと顔見知りで入学出来た者が見受けられる。しかし美咲の知り合いはいないのだ。 中学から受験なんてしてられないという家庭が多かったのだ。 美咲が掲示板を見上げると、そこにはクラス分けが書かれていた。 「えーっと、神楽坂だから……あっ、二組かあ」 掲示板には「自分を確認したら玄関から向かって右の講堂へ」 とあった。 美咲は玄関に向かおうと駆け出そうとすると 「痛っ」 「あ、ごめんね。 怪我してない?」 「平気、気をつけてね」 「うん……ごめん」 つり目で、転んで地面に垂れているが恐らく腰下までの茶髪にサラシに学ラン、スカートの下にはジャージを履いている少女とぶつかってしまった。 美咲はその場をやり過ごして講堂へ向かった。
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