第一章 目醒め

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「新しいスレ…立ってねーかな…」 面倒なので、さっきの現象については忘れ去ったようだ。 引きこもりとは、えてして自分の理解の範疇を越える事は認識しようとしないものである。 「お、何だこりゃ “立ち上がれ童貞! あなたの能力で地球を制服しませんか?” 字、違ぇし…これだからゆとりは…」 言いつつそのスレッドを開く。 スレ叩きに加わるためである。 『ガシャン!』 開こうとした瞬間、階下から大きな音がする。 ブンジは不信には思ったが、特には気にしなかった。 「あ……の…がそ……」 「……いえ……さ…これ……」 「…ん?何だ?」 一方の声は母親だ。 しかし、もう一方聞こえた初めて聞く男の声は…? それに、何か緊迫した雰囲気だったような…。 ブンジがそう考えていると、突然ーーーー本当に唐突に、部屋の戸が勢い良く開けられた。 「う、うわっ!? 何だよ!?」 開け放たれた戸には、長身の男が立っていた。 「向田文字だな キミは自分の人生ほど無駄なモノは無い、と思ったことは無いか?」 そいつは部屋に入るなり、そうーーーー宣った。
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