竹内七海 進

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   学校からすぐのショッピングモール1階。どこもかしこも、すっかりハロウィン仕様になっていた。  有名チェーン店のドーナッツ屋のテーブルに腰掛けて、それぞれが買ったドーナッツを広げる。  正面には大きな液晶テレビがあって、ニュースが流れていた。 「で? 七海が村上先輩を気にしだしたのっていつ頃からなん?」  クリームの入った柔らかいドーナッツで口をいっぱいにしながら、加奈が聞いてきた。 「確か、一週間ぐらい前に廊下ですれ違った時。でも実はもっと前からかな」  オーソドックスな硬いドーナッツをかじりながら答えた。  私もたまにはクリーム入ってるのにすれば良かったかなぁ。加奈が食べてるのがやけに美味しそうに見えた。  
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