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「へぇ。元々好きだったけど、急に自覚した感じ?」
同じ商品の2個目にぱくついて、加奈がまじまじと私の目を覗き込んできた。なんとなく後ろめたくなって視線を外し言葉を濁す。
「そんな感じかな。ね、加奈の一口ちょうだい?」
「いいよー。これ、ふわふわで凄く美味しいんだから。七海もたまには新商品に手を出してみたら? 未知との遭遇すべきだよ! バナナの炭酸ジュースは勘弁だったけど」
「私は加奈が毒味したのを一口もらえたら十分だから。あ、村上先輩のこと教えてよ」
クリーム入りのドーナッツは口の中ですぐに溶けてなくなった。
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