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「これはひょっとして、ひょっとしなくても、俺と竹内さんの結婚式の……」
「ですよ、ですよ!」
藤沢さんと勇樹はにこにこと笑っている。
「考えた事も無かった……」
「マジで言ってんの? 隼人が進路変えたのってこういう事じゃなかったのか? いつか、こんな日が来るかもしれないんだぜ。あ、もしかして紋付き袴の方が良かった?」
「いやいや、タキシードで正解です!」
あ、論点がずれていく。と思ったら藤沢さんが真面目な顔で切り出した。
「村上先輩、七海に進路を教えるには、きっかけが欲しいって言ってましたよね」
「うん」
「この絵を七海に見せたいと思いますか?」
「それは勿論、見せたいと思うよ! こんな綺麗な絵なんだから! だけど……」
「言い訳は無しです! 軽いツーショットじゃなくて、敢えて結婚式にしたんですよ? 七海への想いはどの程度のものなんですか? さぁ、腹括ってくださいませ」
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