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改めて絵を眺める。これを描くのに、勇樹はどれぐらい時間を割いてくれたんだろう。
迫力があって、それでいて温かさに溢れている。力強い。
「ありがとう。勇樹、藤沢さん。俺のこんな未来は竹内さん以外に考えられない。今から手紙書いてくるよ!」
「うきゃーっ!」
突然奇声を発した藤沢さんが勇樹に抱きついた。勇樹は顔を真っ赤にして硬直している。
「田中先輩、ありがとございます! 大好きですっ!」
「え? え?」
「明日の予定に『藤沢加奈から本命バレンタインチョコをもらう』って入れといてください!」
「マジで!?」
「大マジですよぅ!」
俺と勇樹は顔を見合わせて笑った。全く藤沢さんのパワフルさには恐れ入る。よく見ると藤沢さんも顔が真っ赤だった。
良かったな、勇樹!
「はしたないところをお見せしてしまってすみません、村上先輩。先輩が田中先輩の絵で覚悟決めてくれたのが嬉しくて!」
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