君との出会い

2/3
5人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
君と出会ったのは神経病院だったよね。 その時僕は祖母の認知症の検査で待っていた時だった。 君は呼吸を荒くして親と僕の隣りに座った。 「雪、落ち着いて呼吸して!深呼吸だよ。はい、吸って、はいて。」 お母さんが必死になって呼吸を整えようとしてた。 「雪、病院に来たから大丈夫だよ。なんであんなに薬全部飲んだの??」 「はぁ、はぁ、し、死にたかった…。生きてることが怖い。」 生きてることが怖い?? 僕はバカなのか怖い理由をわかろうとしなかったよね。何故だろうとおもうだけ。雪の気持ちが解らなかった。それだけ神経病の患者を知らなかったってことだよね。 その日は見かけただけで僕は祖母と一緒に先に帰った。 その時は神経病なんだ~くらいにしか感じなかった。家に帰る頃には忘れていた。 後日、また祖母を連れて病院に来た。 するとそこにはまた息を荒くした雪の姿今日は独りできたみたい。 見兼ねて思い切って話しかけてみた。 「大丈夫ですか??ゆっくり深呼吸して下さい。」 「はぁ、はぁ、すみません…はぁ、はぁ。」
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!