5人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
君と出会ったのは神経病院だったよね。
その時僕は祖母の認知症の検査で待っていた時だった。
君は呼吸を荒くして親と僕の隣りに座った。
「雪、落ち着いて呼吸して!深呼吸だよ。はい、吸って、はいて。」
お母さんが必死になって呼吸を整えようとしてた。
「雪、病院に来たから大丈夫だよ。なんであんなに薬全部飲んだの??」
「はぁ、はぁ、し、死にたかった…。生きてることが怖い。」
生きてることが怖い??
僕はバカなのか怖い理由をわかろうとしなかったよね。何故だろうとおもうだけ。雪の気持ちが解らなかった。それだけ神経病の患者を知らなかったってことだよね。
その日は見かけただけで僕は祖母と一緒に先に帰った。
その時は神経病なんだ~くらいにしか感じなかった。家に帰る頃には忘れていた。
後日、また祖母を連れて病院に来た。
するとそこにはまた息を荒くした雪の姿今日は独りできたみたい。
見兼ねて思い切って話しかけてみた。
「大丈夫ですか??ゆっくり深呼吸して下さい。」
「はぁ、はぁ、すみません…はぁ、はぁ。」
最初のコメントを投稿しよう!