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「はい、ナリくん視線こっち。」
シャッター音に身をゆだねていると、心が空になっていく。
そして、次第に視線の先に浮かぶのは…
やっぱり実友の姿。
高校在学中、ずっと続けていたモデルのバイト。
続けていたのは、普通のバイトよりは稼げるから。
早く大人になりたい。
本当の家族のように育ててくれた人達へ、恩返しがしたい。
それだけだった。
そして、もうひとつは。
抑えられそうにない、
実友への恋心。
「今日はこれでラストね。お疲れさま。」
「はい。お疲れさまでした。」
(もう、寝ている実友へのキスだけじゃ我慢できないんだ…。)
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