実成→実友

3/6
前へ
/28ページ
次へ
「はい、ナリくん視線こっち。」 シャッター音に身をゆだねていると、心が空になっていく。 そして、次第に視線の先に浮かぶのは… やっぱり実友の姿。 高校在学中、ずっと続けていたモデルのバイト。 続けていたのは、普通のバイトよりは稼げるから。 早く大人になりたい。 本当の家族のように育ててくれた人達へ、恩返しがしたい。 それだけだった。 そして、もうひとつは。 抑えられそうにない、 実友への恋心。 「今日はこれでラストね。お疲れさま。」 「はい。お疲れさまでした。」 (もう、寝ている実友へのキスだけじゃ我慢できないんだ…。)
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

147人が本棚に入れています
本棚に追加