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長い、長い坂道をゆっくりと登る。
それは嫌気が差すほどの長く、急な坂道。
春の坂道は咲き誇る桜が立ち並んでいる。
そして、その坂道を登りきると、そこには俺が通う学校がある。
俺はこの学校が嫌いだ。
つまらない。
そう言ってしまえばそれまでかもしれないが、兎に角、ここは俺が想像していたような場所ではなかった。
しかし、何のことはない。
これは大人になるための通過点にしか過ぎないのだ。
言うなれば、通過儀礼……イニシエーションなのだ。
例え、つまらないとしても、それが日常になってしまえば、それが普通になる。
平凡で何の変哲のない、俺の日常。
それは些細なことで崩れ去る。
俺の囲われたつまらない日常は壊れていく。
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