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菅は
宇治原の首に
ぎゅっと
つかまった。
「菅は走るん苦手なんか?」
歩きはじめて
少したって
宇治原が
話し始めた。
「うん。昔っから運動音痴やねん…マラソンもいっつもドベやし。てか先生、僕の名前覚えてたんや」
「おう。今日、俺に初めて優しくしてくれたしな。職員室戻ってすぐに名簿みて覚えたよ(笑)」
うっすら
笑って言った。
その答えが
嬉しかったのか
菅も笑顔になる。
「よかったぁ~親切にしてあげて。成績あげてな」
「それとこれは別やww」
「あーあ。…そうや聞こうと思ってたんやけど、宇治原先生は社会やのになんで体育教えとんの?」
「…それは大人の都合。新米は大変なんよw」
「そっか。」
「けど、よかったと思ってんで。菅と話せたし…菅も緊張せんと話せてるやん」
菅自身
気づかないうちに
背負われてることに
違和感を感じなくなって
緊張もしなくなった。
先生の力!?
そんな訳ないか…
「先生って足速いん?」
「それなりかな…昔はバスケと陸上やってたし。」
「じゃぁ運動できる方やったんやwwいいなぁー。速く走る方法教えてや。」
菅は
宇治原の顔を
覗き込む。
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