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え――
振り返らなくても
声だけで
分かった。
宇治原先生…
「どうしたんや。
黙り込んで?」
だんだんと
菅との距離は
縮まってくる。
「こんとって…」
これ以上
近づかないで。
こんな顔見せたら
なんて言ったらいいか
分からんくなるから…
「嫌や…」
「くんなって
言ってんの分からんのか。」
そう言っても
何も気にせず
淡々と
近づいてくる
宇治原。
距離は
5メートル。
「もう、なんで―」
菅は走り出した。
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