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「えっ、僕が神子? というか君は、誰?」
……何で僕を神子だと知っているか分からないから、知らないふりをしてた方が良いかな。
「まあ! 失礼しました。私、ミリアと申します」
女性の名前はミリアと言うらしい。
紅い薔薇のついた黒いドレスを着ている。
まるで喪服の様だ。
お葬式でもあったのかな?
「ミリアさん。此処は、どこなんですか?」
「呼び捨てで構いませんわ。神子様。ここは、ラミュエルの街ですわ」
「ラミュエル……?」
聞いた事も無い街の名前だ。
いったい此処は、何処なんだろう……?
説明書もっと読んでおけば良かったなあ……
「大分元気になりましたね。では私は、これで……」
ミリアは、立ち上がりこの部屋のドアの前まで移動し、こっちを振り向いた。
「あっ! そういえば、一つ伝え忘れてましたわ。神子様、新しい服はそちらに、ございます」
ミリアは、ドアのすぐ傍にあるタンスを指さす。
「それでは」
ミリアは部屋から出ていった。
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