現実

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  「――咲…美咲ッ!!」   耳元で大声で名前を呼ばれ、少女は耳を押さえながら跳び起きる。   「ひゃあ!!な、何!?」    「何じゃないわよ~。もぅ帰りのHR終わったのよ?」   目の前では怜香が腰に手を当て、口を尖らせてる。 怜香は容姿端麗で、怒ってる姿もとても美しい。   「嘘!もぅ!?早~い」   「早~い…じゃないわよ。美咲ったら午後の授業が始まった途端に寝ちゃって…」   「だってお腹いっぱいで眠くなっちゃったんだもん」   美咲は舌を出しエヘヘと笑う。 それを見て眉間にシワを寄せていた怜香の顔も綻ぶ。
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