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その夜、夜空には無数の星が散っていた。彼女の部屋は十階建てマンションの最上階だったのでよく見えた。 今にも星が流れそうだった。 「ミー君、一緒に私のお願い事してもらってもいいかな?」 「ミャー、ミャー」 俺は返事のつもりだった。 「私の大切な人が、大切に思っている人が早く元気になりますように」 彼女の顔は真剣だった。 俺はその願い事より、その相手のほうが気になった。家族?親戚?友達?それとも・・・、男?でも俺はそんな雑念を捨てて、彼女の願いを唱えまくった。 「ミャーミャー」 彼女の願いが叶えば、俺はそれで幸せだ。「人間に戻してくれ」なんて願い事が頭に浮かばないくらい真剣に唱えた。 (お星様、どうかさくらさんの願い事を叶えてください)
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