3/9
前へ
/53ページ
次へ
「雪姫さま…」 侍女が呼ぶ。 「雪姫さま。起きてくださいまし。」 何度も何度も… 「何じゃ、まだ起きとらんのか…」 そこに一人の男がやってきた。 「晴明さま。」 侍女は言う。その男に晴明と… そう、この男が稀代の陰陽師、安倍晴明。 「晴明さま。いかがいたしますか?」 そう侍女が言うとどうするかのぅ…と言い。 「そうじゃ!」 そういったかと思うと雪姫と呼ばれる人を蹴った。 「ん…」 だが起きなく、晴明は… 「仕方ないのぅ…」 と言った後、 「朱雀や…雪に火をつけてくれ。」 「…今、起きた!!」 晴明の言葉に反応し、そう言った。 「チッ…」 晴明はつまらなそうに舌打ちをし… 「して、昨日はどうじゃった。」
/53ページ

最初のコメントを投稿しよう!

27人が本棚に入れています
本棚に追加