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「あぁ、弥生姫を捜す怨霊が居たよ。」 「兼継様だな…」 晴明の言葉にそう答えた。 「雪、おなごの…」 「姿じゃいってない。満國として行ったよ。」 そう、満國は雪だった。 「うむ、今日は陰陽寮で仕事じゃろう?良いのか?」 晴明は笑いながら侍女と出て行った。 「…くそ…じ…じい!」 雪は振り絞るようにそう言った。 「ホッホッホ…」 晴明の笑い声が晴明邸に響き渡った。
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