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「新見を、斬った?」
「はい、斬りました」
私は正座したが今度は完全に押し倒され馬乗りにされて胸ぐらを掴まれる
「なんで此処にいる…新見を斬ったなど嘘を吐きおって!!ふざけるのも大概にしろ!!」
野口は私の着物を掴んだまま上下に揺する為に頭が畳に何度もぶつかる
「嘘ではありません、なんなら前川邸へご確認に行かれたら宜しいかと…」
「馬鹿野郎!!今すぐ戻れ!!芹沢に知られたら殺されるぞ!!」
「此処へ戻る前に報告して参りました」
「………」
野口は私を掴み見下ろしたまま動かなくなった
野口健司、歳は確か二十歳、身長は透と同じか少し低くい位で長身の部類、痩せ型で顔立ちは別に悪くない普通の男
「野口殿、退いて下さいませ」
「…芹沢は、何と?」
私の言葉は聞こえていなかったのか野口は変わらず私を見下ろす
「特に何も、ただ明日近藤局長とお話があるそうで昼に起こせとだけ」
「本当に、それだけ…?」
「本当にそれだけです」
私がきっぱりと言うと野口はそのまま私の着物の合わせに額を着ける様に体を倒した
待て、この男ふざけてるのか?
私は女である事よりも武人である事を取ったが…
女を棄てた憶えは無い
どこに顔埋めてんだコノヤロウ![image=285981379.jpg](https://img.estar.jp/public/user_upload/285981379.jpg?width=800&format=jpg)
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