元治元年【春之弐】

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    「何だよ平助」 「食べない方がいいのかな?」 「は?」 「………」 平助はやっぱり馬鹿だった。 あの左之さえも呆気に取られてる。 「じゃぁ寄越せ」 「それは嫌だ」 「…何でだよ」 こいつ拒否が早くねぇか? 「何か新八さんに食べられるのは腹立たしいからやっぱ食べます」 「お前本当は俺を怒らせたいだけだろ?」 腹立たしいのはてめえだ平助… 近藤さんの手短な挨拶の後に酌が交わされた。 俺達幹部は部屋の奥に座り入り口側には平隊士達が座っている。 上座には入り口側から土方さん、近藤さん、山南さんが座って本庄達は入り口側の平隊士に混ざる…が、、、 「おい、何で総司あんな所に座ってんだ?」 「さぁ?」 「俺もさっき呼んだけどこっちがいいって…ほら、馬越と席変わったみたいだよ?」 確かに馬越三郎は平隊士なのに何故か武田の隣に座っている。 そして、総司は本庄の隣に座っていて、きっと馬越の席で在ろう場所には野口がいる。 「あいつ、そんなに本庄と呑みたかったのか?」 「まぁいいんじゃねぇの?総司が酒呑みたいなんて珍しいしよ」 「俺的には馬越の方が気になる」 「「見るな平助」」 あれは目に毒だ、馬越には悪いが俺達は知らない方が幸せだ。
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