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取り敢えず、俺は廊下に寝ていて上に師匠が乗っているらしく何がどうなってこうなったのか全く分かんねぇし首にしっかりとしがみ付いているらしく首は動かない。
「大丈夫ですか?」
「平気」
「起きれます?」
「…はあ」
大して重くは無いから左腕で師匠を抱えて右腕を支えに上半身起こすと真っ先に花魁三人が目に映る。
「大丈夫どすか?」
「何処か痛おしやすか?」
「本庄はん、大丈夫どすか?」
三人は心配しているみたいで俺と師匠の傍に座る。
「透…透」
「何?どうしたの?こんなくっついてたら分かんねぇよ………?」
最初はぶつかった勢いで気付かなかったけど、師匠の着物が変わってる。
「おい、あんた等師匠に何した?」
「ちょっと待った早阪君!!私が彼女達にお願いしたんです!!」
師匠の頭を抱え込む様に抱き締めて花魁達を睨むと沖田さんが割って入ってきた。
「酒が入ると師匠は他人に無防備になり過ぎて傷付けられるばっかだ…たから呑ませたくなかったんだ」
「…すいません、私本庄さんを傷付けようとかって思ったんじゃないんです…ただ男所帯に居ても女の人です、たまには綺麗な着物だって着たいのだろうと思って…すいませんでした」
「透…透………これ綺麗?」
「ん?…………」
「…透?」
「あ、うん、師匠すごく綺麗だよ」
「ふふっ」
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