元冶元年【春之参】

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    俺の胡坐をかいた膝の上に大人しく座っていた筈の師匠がいない。 はっきり言えば、殴りたい。 原田さんを。 「左之!てめえ何してやがる!!さっさと寄越せ!!」 「師匠を返して下さい!!」 「左之さぁん!!次私にも!!」 「俺も俺も!!」 「黙れ総司!!平助!!」 もお、お前等みんな黙れよ… 原田さんの身長は馬鹿みたいにでかい。 松原さんよりもでかい。 原田さんは師匠を小さな子供にするみたいに高い高いをしている。 そして、この馬鹿師匠… 「何しがみ付いてんだ師匠!」 原田さんの頭を丸々抱え込むみたいにしがみ付いていている、師匠の腕の間から見える原田さんは鼻の下が伸びまくってる… 「高いよ…」 「お前さっき喜んでたろ本庄!」 確かに… 今は眉尻まで下げて少し眉間に皺が寄ってる。 気分屋め… 「おい、左之お前何してんだ!?」 「ゆ、揺れ!?」 「原田さんストップストップ!!」 「左之さん本庄が落ちる!!」 「本庄さんこっちおいで!」 原田さんは何を思ったのか突然踊りだした。 横文字が通じないと分かっていても咄嗟に口にしてしまう辺り俺はすげぇ焦ってる。 ってか沖田さん今こっちって言ったよな!?
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