平成十五年【夏】

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    あっという間に私は高校生になった。 気付けば生徒は前より増えていた。 噂が広まったのか村の外の学区外の生徒までいた。 前から居た生徒は卒業進学に合わせて辞めていく者や中学高校の部活に勤しむ者もいたし私も引き留めたりはしなかったが感謝はしていた。 今日は中学年組…アイツ等が来る。 私は終業式から大急ぎでチャリをぶっ飛ばして帰ってきたのに… 「遅ぇよ師匠」 「待ちくたびれた」 「喉渇いた」 「おかえりなさい師匠」 「だぁぁぁぁもぉぉぉぉ!!!ちょっとは流星を見習っておかえりなさいとか言えないのかクソガキ共!!」 「師匠…暑苦しい」 「耳から焼けそう」 「かき氷…」 「…あ、あはは」 「………頭痛い」 私が師範になってから初めて入った低学年組は驚く程そのまま大きくなり減らず口を叩く憎たらしいガキ共になった。 毎週必ず四人で私の家に迎えに来るのは 小学四年生 早阪 透 三ツ屋 幸人 藤村 慎一郎 近藤 流星 流星は大人しく礼儀正しいが他の三人は透を筆頭にやんちゃ盛りも真っ盛りでまともに相手をすれば私がバテる。 暑苦しいのはこっちのセリフだ。
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