平成十五年【夏】

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    毎年夏は昼間同じ場所で私は過ごす。 浜裏の通りに面した廊下で横になって昼寝をする。 海岸で有名なこの村は夏になると朝から晩まで県外の観光客が引っきりなしに家の前を通る。村には海岸が二つあるが我が家の目の前の海岸は余り知る人も無くプライベートビーチのようになっていて穴場だったのだが、此処数年利用客が激増していた。 廊下は通りから丸見えだが私は特に気にせず海風に当たり寝ていた。 「「「師匠!!」」」 ドスン!! 「ゲホッ………」 「師匠!?大丈夫!?」 「死んだか?」 「すげー透!!」 「師匠倒した!!」 いきなり現れたかと思えば走ってきた勢いのまま透は私に馬乗りしやがった。 高校生とはいえ小学四年にもなる男子に飛び掛かられては堪ったものではない。 「こんのっ…クソガキィィィィ!!」 ゴツッゴツッゴツッ 「「「うぎゃぁぁぁ!!」」」 「お前等今日という今日は許さないからな!!其処に直れ!!!!流星は上がってろ!」 「「「「はいっ!!」」」」 アホ過ぎる… ってかアホ過ぎて笑えない… 日陰とはいえ真夏の炎天下で三十分の説教は少しは実を成した様で多少は大人しくなった。 「そんで?何しに来たのお前等」 アイスをかじる四人を胡乱気に見ると明らかに目を輝かせた。 失言だったな…image=277545982.jpg
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