~第一章・葛藤…そして出逢い~

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 彼は電話をとり、しばら くすると話しはじめた。 そしてすぐ僕に電話を差し 出した。 「もしもし?初めまして」 か細く繊細で、少し緊張し ているのがよくわかり、女 の娘らしく少し着飾った声 がした。 恋に悩み、人と出逢い、本 気で笑って泣いて…、青春 の中に生きる18歳になっ たばかりの女の娘の声。 すぐに僕は得意の自虐的な ギャグを織り交ぜながら、 緊張をほぐそうとした。 そして、本題の悩み相談に も冗談を言いながら、応え ていた。 最後にはすっきりした様子 で 「ありがとう!よく考え  てみるよ!」 と笑っていた。 そして僕は友人に電話を返 した。 わずか20分程度の会話。 顔も知らず、名前すらにわ かにしか認識していないの に、僕はその恋愛の行方を 心配していたんだ。
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