02:偶然な出会い

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    その瞬間、変な禿オヤジが席を横取りした。 「ごめんなさいね。せっかく譲ってくれたのに…」 おばあさんと男は、切ない顔をしていた。 こんな時に禿オヤジは新聞を読んでいる。 ……はあ??ふざけるな。 私は速歩きをしてオヤジのほうへ向かう。     「そこの新聞読んでるオヤジ!」 車内がざわつこうが、写メを撮られようが関係ない。 「んああ?なんだいお嬢ちゃん」 禿はニヤニヤしている。キモチ悪。 「あんた、違くね?」 私はいつの間にかオヤジの髪の毛を引っ張っていた。    
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