02:偶然な出会い

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    二人は小さなカフェに入って、1番窓側の席に向かい合って座る。 窓の外を見ると、たくさんの人々が別の方向へと足を進めていた。 「小田切さんは何歳なの?」 「何歳に見える?」 「うーん。22ぐらい」 「…俺はそんなに年に見えるのか」 ジュンは少し苦笑いをしながら、机の端にある呼び出しボタンを押す。 「俺は18歳。まだ大学1年ですよ」 「大学生かあ…私もはやくなりたい」 ――二人は溶け込むには時間がかからなかった。 ただまだ会ったばかりだからわからない。 この男の秘密。    
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