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美咲のクラスの前で、出てくるのを待っていた。敏志も今日は部活がないから、由美ちゃんと帰るらしく、一緒に待っていた。
美咲のクラスの担任が出てきた。それに続いてゾロゾロと生徒が出てくる。
由美ちゃんが見えた。美咲も一緒に出てくるのかと思えば、違った。
由美ちゃんの表情がとても曇っているのがわかった。
―美咲と喧嘩でもしたのか?
「由美、元気ないね。どうかした?」
近付いてきた由美ちゃんに、敏志が尋ねた。
「うん…何か模試の結果がね…」
「あーよくなかったの?」
「私じゃないよ?美咲が…」
美咲?美咲が?いやいや、あいつはいつもA判定だろ?
「悪い、俺あいつのところ行ってくる」
「お、おう…」
互いに手を軽く挙げて別れた。俺は美咲のクラスに足を踏み入れた。
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